日本語トップページへ  
Japanese
jpn
English
eng
Espanol
esp
Portuguese
pt
Vietnamese
vi
Korean
kor
前画面に戻る FAX NEWS インデックスへ FAX NEWS No,28へ

FAX NEWS


FAX NEWS No.27


発行責任者:谷 大二
2005年12月19日(月)発行

「神のものは神に」

+ クリスマス おめでとうございます


 今年の難民・移住・移動者の日は「とらわれ人に解放を」というテーマのもと、牛久(茨城県)・茨木(大阪府)・大村(長崎県)の3つの入国管理センター(収容所)の問題をテーマにしました。収容所にとらわれていたある女性の「日本には人権がない、民主主義がない」という叫びが今でも心に残っています。


「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返せ」という聖書の言葉から、「教会は政治のことに口を出さない」と誤解する人たちがいます。しかし、この聖書の言葉は教会が基本的人権、いのちの尊厳、平和について積極的に発言し、行動するように促す言葉なのです。

私たちの一人ひとりの命は神から与えられたものです。命の尊厳、基本的人権は神が私たちに与えてくださったものです。決して国や政府によって与えられたものではなりません。国や政府に、神から与えられた私たちの命の尊厳、基本的人権を侵害したり、制限したりする権利はありません。


しかし、現実に人権侵害、命の尊厳を踏みにじる行為が日本でも起こっているのです。誰も神から与えられたものを奪ってはならないのです。神から奪ったものは神に返すべきです。私たちは小さな力ではありますが、神に信頼して、神の言葉を伝える預言者としての役割を積極的に果たしていきましょう。「神のものは神に返せ」と。

 このクリスマスの夜、収容所で家族と離れ、ひとり収容されている人たち、また、家族と別れて生活している難民、移住者、船員たちのために祈ってください。

2005年12月24日

日本カトリック難民移住移動者委員会

委員長 谷 大二(さいたま教区司教)


10月・11月の報告

全国研修会inサッポロ


 10月9日(日)、10日(月)と、札幌教区北一条教会と札幌留学生交流センターにて難民移住移動者委員会05年度全国研修会を行った。当日は長崎からの参加者も含めて100名程の実務担当者が集い、北海道の現状やそれぞれの教区の現状等を分ち合った。現地でコーディネートしたのは札幌教区滞日外国人センター「うぇるかむ はうす」のスタッフ。学生ボランティア含め活気のあるメンバーは、事前に道内の「外国人に対する意識調査」を行ったり、小樽の外国人に対する温泉入浴差別事件の関係者を基調報告者として迎えたりと北海道の現状を参加者にありのまま伝えた。全国研修会は、多くの場合基調報告や分科会などで構成されるが、毎年違った顔を見せるのは、開催する教区によって、地域の現状や、司牧・支援の取組みが異なることによるだろう。「うぇるかむはうす」スタッフの一人からは、「道内の現状を改めて見つめ直す事が出来た」との言葉があり、また東京からの参加者からは「前向きな話合いの時間を持てた」との言葉もあった。 

 難民移住移動者委員会05年度統計によると、札幌教区では信徒の14%が外国籍信徒だ。 


稚内ロシア人船員差別問題 現地報告

 10月11日(火)、12日(水)、札幌での全国研修会を終え、委員長谷司教をはじめ、委員会関係者らは北海道・稚内市を訪ねた。稚内は、日本最北端に位置し、サハリンまで43キロほどだ。そのためロシアから来る貨物船や漁船がたびたび入港する。しかし一方で、同市を訪れるロシア人船員や、彼らの通訳として働き、同市に暮らすロシア人に対する飲食店や入浴施設などでの入店拒否・差別事件、また彼らと日本人の間に産まれた子どもに対する学校内でのいじめ等が問題となっているという。今回の訪問に合わせ、札幌教区担当者のマイレットジェームス神父は、2月に現地を訪問しているが、その際は、同市内にある入浴施設において入浴時に入口や料金が日本人と全く異なるという差別を自らが体験した。


 今回の訪問では、同入浴施設においてはシステムや料金が是正されていたものの、そのころの様子を伺わせるように、入口には英語とロシア語で違う入口を指し示した看板が残り、また同じ施設を訪れたロシア人が、洗面器やタオルを抱えたまま入口を探す姿もみられ、つい最近までそれが実施されていたことを物語っていた。

 今回はフィールド調査を行った後、カトリック稚内教会の信徒の方々と意見交換を行い、翌12日その意見を参考に同市市長、横田耕一氏と面会、稚内における「外国人差別撤回」に向けて、差別撤廃に関する条例制定などを求める要望書を提出した。


AOS(船員司牧)全国会議

 10月25日(火)、26日(水)、日本カトリック会館にて、AOS(船員司牧)2005年度全国会議が開かれた。今回参加したのは、普段から港にでかけ、船員たちと直接対話・相談支援を行う実務担当者約20名。AOSの活動では教区毎に担当者が確立されていない現状もあり、集まったメンバーの中には全く一人で活動を続ける人もいる。

 今回は「弱さ」、「強み」、「好機」、「課題」などにテーマを分けて、参加者がそれぞれについて発言した。港において船員たちの支援を行う上で、一人で続ける事の難しさや、近年の過激なテロ対策による港の監視システムの強化によって、支援者へも監視が厳しくなっている現状等が報告され、それらに対応するにはどうしたら良いかなどが話し合われた。また司牧者として、キリスト者として求められている事は何か?今後の人材育成なども課題として挙げられ、AOS活動の裾野を広げるために、会の終わりには委員長より推進部会担当者が任命された。今後「推進部会」は年に数回行われ、活動紹介パンフレット作成や、地域の活動発展に向けての話合いが持たれる。


難民移住移動者委員会05年度全国会議

 11月29日(火)、30日(水)、難民移住移動者委員会2005年度全国会議が行われた。全国会議に参加するのは16教区の委員会担当者、およびスペイン語圏、ポルトガル語圏、フィリピン、ベトナムなどの言語別司牧担当者、また入管の収容所問題やAOSの代表などの専門分野司牧担当者、および修道会代表者など総勢25名ほど。

 今年はテロ対策の煽りを受けて、国内に「不法に滞在」している外国人の摘発が続出し、収容される外国人が増加した結果、施設の飽和状態から長期収容所以外の収容施設に収容され、外部と全く遮断された外国人に対する人権侵害へ懸念の声等があがったものの、教区としては、ブロックや地区毎に活動が確立されたり、教会と一般NGOとの連携が地域で進んでいたりと、より活動が発展していることが確認された。また30日には関東学院大学教授の宮本弘典氏を招き、「マイノリティと管理監視社会化」について勉強会を行った。


今年もありがとうございました

+ 天には神に栄光、地には平和

 非戦60年を迎えた今年も、日本に生活し、働いている外国人にとって、嬉しい事、悲しい事がたくさんありました。

 皆様に数年来ご支援いただいていたアフガン難民アリ・ジャンさんの「難民不認定取消」の東京地裁判決は勝訴でしたが、すぐに控訴され、裁判が継続する事になりました。長く祖国や家族と離れて闘って来た青年を受入れられない日本の体制に憤りを感じますが、他の難民申請者も含め引き続きご支援とお祈りをお願い致します。


 昨年と今年の入管法改正に伴い、「難民認定手続」や「人身取引加害者処罰」の点で一部法律が変わり、被害者保護の視点からは不十分なものの評価できる点もありました。しかし一方で、差別と偏見があからさまなマスコミ報道によって多くの外国人が不当な偏見に苦しめられ、テロ対策の名の下に排外主義が台頭してきているのもまた現状です。

 来る年が一人ひとりを大切にする社会となるように祈りつつ、感謝と共に、みなさまにとって2006年が豊かな一年でありますように心より祈願致します。

事務局


* このFAXニュースは、全国の関係団体・個人約1000ヶ所に、ファックスにて一斉配信しています。申込をご希望の方、また発送不要な方は、お手数ですが右記連絡先までご一報下さい。
* ご意見・ご提案などお待ちしています。
日本カトリック 難民移住移動者委員会
〒135-8585東京都江東区潮見2-10-10
Tel:03-5632-4441 Fax:03-5632-7920


前画面に戻る FAX NEWS インデックスへ FAX NEWS No,28へ
お問合せ : jcarm@cbcj.catholic.jp
Copyright 2005 J-CARM