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FAX NEWS

 

FAX NEWS No.38

                   発行責任者:谷 大二 2007年3月24日(土)発行

国際シンポジウム
「移住者の人権と多文化共生を目指して−アジアとアフリカのディアスポラの比較」

 2007年2月24日(土)25日(日)、東京麻布台セミナーハウスにおいて約50名の参加者を得て、アジアとアフリカのディアスポラ(離散共同体)の比較の研究発表がなされました。人種主義・人種差別等に関する国連特別報告者ほか10人の学者が、講演、報告、シンポジストとして招かれました。

 グローバル化に伴い多くの人々が移住を余儀なくされる現在、彼(女)らの人権擁護、移住先地域での多文化共生をディアスポラの視点から見た研究がなされはじめています。2005年はバンドン会議から50年でした。バンドン会議というのは1955年4月にインドネシアのバンドンで行なわれた第1回アジア・アフリカ会議の通称です。反帝国主義、反植民地主義、民族自決の精神が会議の志向でした。また2001年8月31日から9月8日にかけて南アフリカ共和国のダーバンで開かれた国連主催の「人種主義、人種差別、外国人排斥および関連のある不寛容に反対する世界会議」が行なわれ、2006年はその5周年でした。このダーバン会議では移住者の権利の問題が取り上げられ、人種主義の根となっている植民地主義と奴隷制の問題を「ディアスポラ」の歴史的な文脈の中に位置づけました。

 これらの会議の主旨を受け継いで、今回のシンポジウムが企画され、初期資本主義の奴隷貿易の被害者として移住させられたアフリカ系の子孫と奴隷労働力の次に登場した債務奴隷制などの犠牲となっている場合が多いアジア系の子孫の比較研究が発表され、@アフリカ系子孫とアジア系子孫の違い A各々の子孫間の摩擦と協力、或は、それぞれの子孫の中の摩擦と協力 Bグローバリゼーションにおける両子孫に見られる混成化の変化の様相という3つの論点から討議が行なわれました。グローバル化の進展とともに、二次的・三次的移住が錯綜し、ディアスポラ間でも混成化が進行しているのが現実です。そのような中でマイノリティ間の連帯による、マジョリティと平等な多文化・多民族共生に向けて、それぞれの子孫の協力が要請されています。ディアスポラという観点からの見直しも重要な、また新たな気づきを与えてくれると思われます。このシンポジウムでは、ディアスポラ当事者の発表が心に深くひびきました。
(委員会秘書:野上幸恵)



難キ連 チャリティーコンサート

 3月17日(土)日本聖公会 聖アンデレ教会において、難キ連主催で「祈りと音楽の夕べ」―在日難民と移住労働者のために―と題してチャリティーコンサートが開かれました。アルパ(ラテン系ハープ)奏者のルシア塩満さんとギターやケーナを担当する3人の男性が次々と素敵な曲を演奏し、180名を超える聴衆はすっかり魅了されて2時間はあっという間でした。プログラム最後の?サプライズ″は、今大ヒットの「千の風になって」。会場から歌声が聞こえてくるアットホームな雰囲気のコンサートとなりました。
 難民を取り巻く情勢は、まだまだ厳しい状況にありますが、このようなコンサートを通してより多くの人が難民支援に関心を持つようになり、また難民自身も支援者たちも音楽から力を得、明日への希望につなげて行けるよう願ってやみません。
(事務局記)



牛久入管訪問記

 2月の寒い朝、齋藤助祭に同行していただき初めて東日本入国管理センターと呼ばれる茨城県牛久の入管収容所を訪問しました。自然の中・・・と言うと聞こえがいいですが、寂しい林を通り抜けたところに、その建物は建っていました。外観は立派です。大きくて頑丈な建物の前には警備の係員、中に入ると差し入れでしょうか、宅急便で届いたらしい荷物を台車で運んでいる男性が目に留まりました。面会受付で番号札を取り、面会希望の名前と自分の住所氏名、職業、身分などを詳細に記入して受付に提出しました。

 この日、面会できたのは3人。
若いナイジェリア人の男性は仮放免の許可が下りていましたが、保証金を用立ててくれるはずだった人が、その時になって約束を翻したために外に出ることができないでいます。焦りと諦めが交錯した彼の表情には、長期にわたる収容所生活の疲れが見て取れました。
 もう一人はバングラディシュ人でひどく顔色が悪く、体調不良を訴えていました。収容所の医者から処方された大量の薬を服用しているのに、いっこうに良くならないので近々検査をすると話していました。プライバシーのない生活と運動不足、いつ強制送還されるか分からない不安におびえながら過ごす毎日の中にいれば、不安定にならずにはいられないと思います。
 最後に会ったのはコロンビア人の女性でした。1歳と3歳になる子どもたちから引き離されて8ヶ月、子どもには仕事のために離れたところにいて、会うことができないと伝えていました。彼女は熱心なカトリック信者です。「神様がいてくださる。かならず助けてくださる。」と何度もくり返していましたが、現実的にその手を差し伸べるのは誰なのでしょうか? 母親の愛を生きることを止めさせなければならないほど、彼女と子どもたちの人権を奪っても良いのでしょうか?

 一人たった30分の面会ですが、それが彼らにとって外界と接触できる唯一といっても良い、数少ない機会なのです。私たちが知らなければならない日本社会の現実がここにあると感じています。私たちにもできることがあります。建物の立派さとは裏腹に、中で過酷な生活を強いられている人々の叫びに耳を塞ぐことは、苦しむキリストに目を背けることと同じではないかと感じて帰路につきました。
(事務局:武部明子)




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