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FAX NEWS

 

FAX NEWS No.64

               発行責任者:谷 大二 2009年10月24日(土)発行

J-CaRM 情報発信 20


 日系ブラジル人青年の声(1)

 

 

 2008年は、日本からブラジルへ最初の移民が渡ってから100年目となる年で、各地で記念行事が開催されました。これを機に委員会では、現在日本に在住する日系ブラジル人の青年たちにインタヴューし、彼らが日本の社会でどのような問題を抱え悩んでいるのか、教会や社会にどのような希望をもっているのか、将来どのような夢を持っているのかなど、彼らの生の声を拾い上げ、今後の司牧活動に生かしていくことにしました。ファックスニュースで数回に渡り、お届けしたいと思います。

 

 第1回目は千葉県在住のN君。日系二世の父親は、サンパウロに在住していましたが、日本で高収入を得られるとの思いから10年前に来日されました。2年後、家族を日本へ呼び寄せ、当時10歳だったN君も母親、2歳年下の妹と共に来日し ています。

 

 N君が一番苦しんだのは、日本人とブラジル人の考え方の違いでした。ブラジルでは一人ひとりの個性が大切にされるのに対して、日本では学校 にしても社会にしてもある「形」に、はまることを求められるので「とても窮屈な思い」がしたそうです。「こうしなければいけない」という暗黙のルールに縛られ、ストレスが溜まり、「ちょっとしたことでも爆発しそうな」張りつめた状態で生活していたようです。そのせいか、学校に行っていた頃は喧嘩が絶えませんでした。

 

 N君の心に暗い影を落としているもう一つの要因は、「家族」の問題のようでした。父親も母親も、本来はとても愛情深く、ブラジルでは笑いの絶えない家庭だったそうです。ところが、両親は毎日の仕事に追われ、N君が小さかった頃は、家で顔を合わせることも少なかったようです。たまに会っても、やはり父親も多くのストレスを抱えていたのでしょう、「イライラしていることが多く、お父さんが怖かった」と悲しげに話してくれました。「仕事やお金のことばかり考えていて、家族が一緒に何かをすることがなかった」と語る彼の表情には、何か、あきらめのようなものがありました。

 

 最後に「将来の夢」について尋ねたところ、「わからない」とのことでした。日系ブラジル人であることのアイデンティティーを懸命に模索しているのでしょう。いろいろな混乱を一つひとつ確かめ、整理しようとしている、そんな彼の「今」が感じられました。

 

 

 


 
 ブラジル人司牧者・協力者の集い(宝塚黙想の家・売布)                              

 

 9月8日(火)〜10日(木)、宝塚黙想の家(御受難会)で、「全国ブラジル人司牧者・協力者の会(CARP)」の総会が開催されました。ブラジル人司牧に関わる司祭・修道者・信徒約20名と、難民移住者移動者委員会の委員長の谷大二司教様も参加されました。


 初日は、ゼッカー師(聖心布教会)より、教皇庁・移住移動者評議会の指針『移住者へのキリストの愛』について講話があり、その後、「ブラジル人共同体の司牧は何を目指すのか?」というテーマで、各地区の状況の報告も含めて、3グループで分かち合いました。経済危機の中で派遣切りに遭い、生活基盤を失った人々の問題、日本語もポルトガル語も中途半端になっている子どもの教育問題、カトリックの基礎教育の不足、日本人信徒との交わりの難しさなどが分かち合われました。


 二日目の午前中は、カトリック東京国際センター(CTIC)の大迫こずえさんが、「中南米の労働者とその問題」というテーマで、パワーポイントを用いながら、2008年の経済危機以降の労働問題の動向とCTICの取り組みについてとユニオン、行政、NGOなどとの協力のうちに行われているCTICの活動を紹介してくださいました。


 午後には、谷司教様の「日本の移住者の受け入れはこれからどうなるのか」という講演がありました。今後、教会の中で、移住者の中から司祭・修道者が生まれ、移住者自身による「移住者の神学」が構築されていく時代が来ることが望まれます。また、移住者の人権に関しても、移住者自身が自分たちの権利を守っていく主体になっていくように養成する必要があることを強調なさいました。


 最終日には、

1.信仰教育とその教材作成、

2.ブラジル人司牧者・協力者(CATB)の組織化、

3.生活支援を含む人権問題、

の3つの優先事項が決定され、谷司教様司式によるミサで、総会が終わりました。


 昨年に比べ、出席者が少なかったのは残念でしたが、ブラジル人たちや司牧者自身が抱えている問題などを分かち合い、今後の方向性を共に考えるよい機会になり、感謝のうちに、総会を終えることができました。                                          (秘書  細渕 則子)




 

 

 

Fax News64PDF版




新刊紹介
『移住者と共に生きる教会』
   谷 大二司教 ほか・共著 
     
                    (女子パウロ会) 


 世界的な移住の現象のなか、日本にも外国からの移住者が急増している。移住者にとっても受け入れる側にとっても暮らしやすい社会はどうあったらよいのか?
 家庭・親子の問題、学校教育や労働問題などが抱える切実な現場の実情と、多文化共生に取り組むカトリック教会の対策と希望を、移住者からの生の声とともに簡潔に述べている。さまざまな国の人々といっしょに暮らす社会、日本人だけでは社会が成り立っていかなくなっている現在、国民一人ひとりが直面し生き方を見直すために助けとなる必読の書。
 是非お読みください。ご希望の方は送料実費でお送りいたしますので事務局までご連絡ください。

 本体価格1,100円+税(税込1,155円)   送料:2冊迄160円



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