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世界難民移住移動者の日


2005年度 委員会メッセージ


とらわれ人に解放を(ルカ4:18)

「外国人だけを収容」する国の施設が、日本に3箇所あります。どのような「外国人」が「収容され」ているのでしょうか? 強盗犯? 殺人犯? 収容されている人々のほとんどは、家族を養えない故国を出て日本にたどり着き、低賃金の職場で汗を流していた真面目な人たちです。日本に滞在するために必要なビザの期限が切れたという理由で、彼らはせまい空間に押し込められ、プライバシーのかけらもない生活を強いられています。夫婦は引き離され、親子は分断され、手紙はすべて検閲される日々。しかも、そうした生活がいつ終わるとも知れない状態でつづきます。その中で、彼らは体調を崩し、精神のバランスを失って行きます。それだけでなく、こんな例も報告されています。 


1. 2ヶ月といわれた収容が1年以上も

 東南アジアから来て超過滞在になっていた男性が、日本人女性と結婚しました。彼らは市役所に結婚届を提出し、長い交渉の末、ようやく入籍することができました。その書類をもって、彼らは入管に行きました。配偶者ビザを発給してもらうためです。ここでも長い交渉が必要でした。そして、やっと認められたときに「超過滞在なので、2か月間だけ収容する」と宣告されました。ところが、夫が解放されたのは何と1年2か月後だったのです。しかも、配偶者ビザを手にするまで、解放後さらに数か月待たなければなりませんでした。なぜこのような嘘が横行するのでしょうか? 


2. 人身売買の被害者も収容される

 南米や東南アジアから業者の甘言にだまされて来日する女性たちがあとを絶ちません。楽で高収入の職業につけると思い込んでやって来た彼女たちが、日本で命じられた仕事が体を売ることでした。知らない間に高額の借金を背負ったことになっていて、それを返すために連日連夜「仕事」を強制されます。パスポートを取り上げられ、いうことを聞かないと故国の家族を殺すとまでおどされます。彼女たちの超過滞在が発覚すると、法務省は有無を言わせず罪人のように収容所に閉じ込めます。明らかに被害者である彼女たちをなぜ苦しめなければならないのでしょうか? 


3. 幼児までも収容

 長い収容の果てに国の手で強制的に故国に返されます(強制送還)。その際、被収容者が女性である場合、共に帰国する幼児がこの収容所に収容されることがあります。短期間とはいいながら(10日間ほど)外を眺めることもできない閉鎖された空間、しかもストレスでいらいらをつのらせている大人たちの中に、なぜ幼い子供を連れ込まなければならないのでしょうか? 


 基本的人権の擁護をうたっているはずの私たちの国で、首をかしげたくなるような人権侵害が日常的に起こっています。故ヨハネ・パウロ二世がたびたび若者たちに語ったことば、「キリスト者は移動者や難民の群れの中から響く助けを求める叫びに耳を貸さなければなりません。そして、より開かれた、より協力的な世界の夜明けを告げる希望の展望をはぐくんでいかなければなりません」(『2005年度 難民移動者の日教皇メッセージ』)が思い起こされます。「いわれなく囚われる人」のいない世界を築いていく決意を新たにしたいと思います。

2005年9月25日

日本カトリック難民移住移動者委員会 委員長 

谷 大二(さいたま教区司教)



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