日本語トップページへ  
Japanese
jpn
English
eng
Espanol
esp
Portuguese
pt
Vietnamese
vi
Korean
kor
前画面に戻る メッセージインデックスへ

世界難民移住移動者の日


2009年度 委員会メッセージ



私はあなたがたをもう僕(しもべ)とは呼ばない 友と呼ぶ
   ─管理ではなく、人権を守る社会をつくろう!─


 

 アメリカ発の金融危機による、世界的な経済不況の中、多くの教会で職や住居を失った人々、特に移住者のために国籍や言葉を超えて兄弟姉妹として助け合ってくださっていることを見て、私はうれしく思っています。また、教会委員会などでもこうした生活レベルの議題を取り上げて話し合って、できることから積極的に取り組んでくださっていると聞いています。


  今年4月、政府は予算が無いという理由で、難民申請中の130名近くの人への生活支援金を打ち切りました。政府によって働くことも禁じられています。食べること、住むこと、治療を受けることすら保障されていません。人間の生存権(憲法25条)を否定するものです。教会の多くの人々の援助金や住宅提供などの協力によって、彼らのうちの多くの人が支援を受けることができました。皆様のご理解、ご支援、お祈りに心から感謝します。


 今年、1月に司教たち7名は大阪市西成区を訪問しました。そのときに、ある労働者が次のように私たちに訴えました。 「われわれには二つの選択肢しかない。一つは日雇いで過酷な労働現場に行き、体を壊して死ぬ。もう一つは働くことを止め、路上の寒さの中で衰弱して死ぬ。今、その一つの選択肢さえ奪われようとしている。」


 この労働者の言葉は、派遣切りにあった移住労働者、難民申請中の人々にもそのままあてはまるでしょう。難民、移住者たちの中には奴隷もしくは奴隷以下の状況に追い込まれている人たちもいるのです。


 こうした人道上の緊急事態にもかかわらず、国家の予算は「アニメの殿堂」などと揶揄されるようなものに使われることになっています。さらに、今年の7月、移住者を徹底的に管理しようとする「入管法」「住民基本台帳法」の改定が行われました。しかも、その法律によって排除される人々への配慮、セーフティーネットはまったくありません。


  国家予算、政策、律法などは私たちがどのような国を作っていくのかを示すものです。人道上の問題に目を向けず、外国人の管理ばかりを徹底しようとする現在の日本のありかたに疑問を感じるのは私たちだけではないでしょう。


  私たちは管理ではなく、多民族多文化共生の社会を目指し、すべての人の人権が尊重される社会を目指しています。2008年、日本の司教団は、メッセージ「すべての人の人権を大切に」を発表しています。イエスは「私はあなたがたを僕ではなく友と呼ぶ」(ヨハネ15章参照)と語られました。私たちは、難民・移住者たちが奴隷や僕ではなく、友として兄弟姉妹として共に生きていくことができる社会を目指しています。管理ではなく、人権が守られ、多文化共生の社会を作るために、「外国人人権基本法」や「外国人住民基本法」など人権尊重と共生を目指す法律が作られ、多くの人々が言葉や文化の違いを乗り越えて共に生きる社会を実現したいと切に願っています。


  世界難民移住移動者の日にあたり、世界で3億人ともいわれる難民、移住者、移動者のためにミサの中で祈ってください。また、具体的な支援のためのご協力をお願いいたします。   





2009年9月27日              
日本カトリック難民移住移動者委員会委員長
       谷 大二(さいたま教区司教)









前画面に戻る メッセージインデックスへ
お問合せ : jcarm@cbcj.catholic.jp
Copyright 2005 J-CARM